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2007年06月30日

まずはパースから



 私の初めてのオーストラリアの旅は、パースから始まりました。現在はアデレードにおり、今後、メルボルン、シドニーと東に向かう予定です。オーストラリアの主要都市に数ヶ月ほど滞在しながら、それらを拠点として足を伸ばしては観光地をまわったり、無料英会話教室などを見つけては英語を勉強する、そんな旅を続けています。ここにやって来る前、日本でコツコツと五年間ほど働いてきましたので、気ままな旅を今は続けておりますが、ワーキングホリデービザのおかげ、その時が来れば働く次第です。現在の円安はツライですね(涙)。

 さて、このブログも私の旅に沿って、パースとその近くから始めます。パースの次は、アデレードへ。アデレードでは、アボリジニの市民権を認めた1967年の国民投票を祝うReconciliation Week(5月27日から6月3日に開催、記念イベントが催された)に偶然遭遇しましたので、それを中心にご紹介します7/3訂正:上記の市民権は間違いです。正しくは、アボリジニに関する項目部分の憲法改正の是非を問う国民投票です。ただ今、勉強をしていますので、後程、もう少し詳しくご紹介できると思います)。まずはパースから。?

? パースは、ご存じの通り、西オーストラリアの州都。オーストラリアの三分の一をも占める西オーストラリア州の南部に位置します。パースの魅力は自然と都市が調和した美しさ。シティの西にある、高台の上のキングスパークからは、シティのビルディングと、海かと見紛う大きなスワン川の素敵なパノラマを楽しめます。キングスパークはシティの中心部とほぼ同じ面積を有する、実に広大な緑溢れる公園。ここで一日に二回ほど、フリーガイドツアーが行われていますが、植物を楽しみながら英語も勉強できる点で、また素敵でした(笑)。




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 ところで、このスワン川は、パースのシティを流れ、港町フリーマントルへと、ついにはインド洋にでます。その沖合には、美しいビーチがご自慢のロットネスト島があります。そして、スワン川流域に住んでいたアボリジニは、Noongarと呼ばれる人々でした。

 次回からは、パースのシティから一旦離れ、フリーマントルとロットネスト島を訪れた旅をご紹介します。それはアボリジニについて調べるために訪れた地では決してありませんでした。ただの観光旅行です。そこで何気なく訪れた場所、偶然目にとまった情報を通して、私はアボリジニに興味を持ち始めたのです。




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2007年06月28日

三人の会話 ―初めに

 私が初めて見たアボリジニは、パースにいた浮浪者のような男性でした。髪はボサボサ、ボロボロの服を着て、背を丸めてフラフラと道を歩いている。時々、大声で何かをわめいては、通行人にからんでいる。正直にいえば、アボリジニに対する初めの印象は、とても危険な存在でしかありませんでした。

 しかし、アボリジニに対する私の印象が、大きく変わる出来事がありました。パースからダーウィン方面に向かう長距離バスに乗った時です。アボリジニ特有のデザインの枕を持参していた、こざっぱりとしたアボリジニのおばさんと乗り合わせました。パースの停留所の待合いベンチで隣に座ったのですが、私は怖くて話しかけられませんでした。しかし、道中、サービスエリアの休憩時間に、オージーの白人のおばさんとそのアボリジニのおばさんが楽しそうに話している。二人は別々にバスに乗り込んでいたので、元々知り合いではないはずです。けれど、何の垣根も無しに、ごく普通に、バスが発車するまでの暇つぶしとばかりに談笑していたのでした。その光景が私には、とても新鮮だった。私は、その白人のおばさんとはパースの停留所で話をしていたので、二人に話しかけました。すると、三人でのお喋りになり、英語の発音の話題に、私が『日本人の英語』を話していると言うと、アボリジニのおばさんは、自分は『アボリジニの英語』を話していると言う。バスが二時間も遅れて非常に驚いていると言うと、「This is the Australian time!」とアボリジニのおばさんが笑った。その表現の仕方がどうにも面白かったので、私は大笑いをしました。そして、私はアボリジニを狭い見方でしか見ていなかったことに気付かされました。楽しい人もいれば困った人もいる、同じ人間であるアボリジニについて、もっと知りたいと思いました。

 その出来事が起こる前にも、観光地を巡りながら、自然とアボリジニに関する記述に目をとめている自分がいました。博物館などでアボリジニを説明している箇所があると、じっくり読んでいました。無意識の内に、私はアボリジニに興味を抱いていたのでした。


 今、少しづつですが、私は旅をしながら、アボリジニについて学んでいます。―大海原から砂浜に流れ着いた貝殻を一つ一つ拾い集めるようにー。広大なオーストラリアの旅先で私が見つけた、『アボリジニの貝殻』、アボリジニの過去の記憶、情報の断片を、このブログでご紹介したいと思います。

 私はアボリジニの研究者ではありませんし、勉強を初めたばかりですので、ほとんど何も知りません。出来るだけ正確な情報を心がけたいと思っていますが、誤りがございました時には、どうぞご指摘ご助言を宜しくお願いいたします。また、是非とも情報をお寄せ下さい。

 私がこのブログに書き留める、実際に見たこと、学んだこと、感じたことが、皆様のアボリジニに興味を持つきっかけになって下されば幸いです。一歩一歩アボリジニを知る私の旅に、どうぞお付き合い下さい。

AKA